■Hana CAFE nappa69 川崎市中原区
〒211-0004
川崎市中原区新丸子東1-983-1
Tel&FAX:044-872-9288
(東急東横線 新丸子駅東口 徒歩2分)
11:00〜23:00
年中無休
★Hana CAFE nappa69 ホームページ
◆Hana CAFEのコンセプト
駅前のマンションの間の路地を抜けていくと、新丸子駅がすぐそこ、とは思えないほどに静かな古民家の佇まいが見えてきます。ウッドデッキに大きなテーブル、そこここに鉢植えのグリーンやさりげないアレンジやリース、「Hana CAFE」という名前は、ここでは説明がいりませんね。
店主の佐藤菜穂美さんの前職はお花屋さん。こう言っては失礼かもしれませんが、ご自身がお花のように可憐な方で、そっと摘んで窓辺に飾っておきたい風情の方です。そのどこにこれだけのお店を立ち上げ、切り盛りされてきたパワーを秘めていらっしゃるのか…お店のコンセプトとともにうかがいました。
7人の女性と1人の男性スタッフが佐藤さんを支えますが、それぞれ皆さんが「大好きなもの」を詰め込んで、「食べたいもの」をメニューにされたカフェだそうです。そうすると、不思議なもので、残ったものは、「何も加えない天然のもの」、「なるべく材料から手作りのもの」…となったそう。
一歩お店に入ると、すーっと深呼吸したくなったのは、私だけでしょうか?
佐藤さんが、ここに築70年の住居を見つけ、その佇まいをうまく残しつつ「Hana CAFE」に改築されたのは、昨2010年のこと。天然杉の床や天井、珪藻土の壁…いわゆる新建材、化学物質は一切使わずに内装され、主張はしないけれどそこにやわらかい照明とグリーンやお花があいまって、深い呼吸を誘うのだろう、と感じました。
◆Hana CAFEのメニュー
2010年8月のオープン以来営業時間は、11to11の12時間という長丁場。遅めのモーニングブレイクから、ランチタイム、午後のティータイムそしてアフターファイブのちょっと一杯からディナーまで、多彩なテーブルを彩ります。
スタッフみんなの食べたいもの…そんなコンセプトでメニューつくりをされているとうかがいましたが、本当に眺めているだけで端からオーダーしたくなるメニューです。オリジナルnappaブレンドのコーヒーはオーダーしてからのミル&ハンドドリップ。Royal Hedgehogの紅茶は、やはり市内でカフェをなさっている「Fran」の店長さんから、ご紹介いただきました。インドのダージリン・スリランカのキャンディ・そしてバラとシナモンの香りのローズガーデンをお出しいただいています。真っ白なお花型のティーカップにきれいなルビー色の紅茶を淹れてくださいました。
リラックス・元気回復をうたったハーブティーに100%のフレッシュジュース、それに手作りのジンジャーエールやサングリアは出色です。
ランチメニューも勿論多彩。佐藤さんやスタッフの方々がお店で焼き上げた国産小麦のベーグルや丸パン、玄米ごはんを主食に添加物は一切使わずに手作りしたタイ風カレーやハンバーグ、タコライスにオムライス…添えられたスープやサラダもおいしそうです。
午後のお茶には、これまた季節変わりのホームメードスイ−ツの誘惑が…。私どもがおたずねした初秋には、さつまいもとごまのタルト、くるみとしょうがのパウンドケーキ…、勿論どちらも捨てがたく、香り高く入ったディンブラ(ランチティーに使っていただいているセイロンティー)とともに、両者オーダーさせていただきました。
残念ながら、夜まではお邪魔できなかったのですが、カウンターに陣取ったハイネケンのサーバーが大変気になりました。仕事帰りに一人でもうれしい「ちょっと一杯セット」は、手作りにこだわったおつまみを少しずつ数種類・ビールorグラスワインをカウンター席で、おしゃれにいただけます。
メニューの表紙に「全てのメニューを一つ一つ心を込めて手作りしています 体に優しい 心に優しいお料理をご提供しております」と自信をもって書かれているのも納得です。
◆Hana CAFEのお客さま
Hana CAFEの店内は、ゆったりとしたひとりがけのソファ席、大きな木のテーブル席、出窓そばの低いテーブル席、おひとりさまでも気兼ねのないカウンター席、ペット同伴もOKのウッドデッキのテラス席…と多様です。梁のある高い天井とゆとりあるテーブル配置のせいか、他のお客さまがあまり気になりません。
そんなHana CAFEなので、お客さまの年齢層はさまざま。ママランチはもちろん、駅前という立地からシングルの若い方がお食事に、週末の夜は若いカップルがお酒を楽しみに、休日のブランチにご年配のご夫婦が…という具合。営業時間の長さ・多様な客席・メニューのバリエーション…佐藤さんの心遣いが効を奏しているようです。
お店の壁面に森からそのまま持ってきたような素敵なリースがたくさん飾ってありました。それは、近くの大きな大学病院に入院されていた方が、病も癒えて故郷に帰れたのは、Hana CAFEで手に入れた四つ葉のクローバーのおかげ、という感謝の気持ちがこもったものだそうです。オープンからたった1年の間に、そんな心温まるエピソードが作られたのも、Hana CAFEだからこそ…、と感じました。
こうしてお客さまの故郷のお庭の小枝で作られたリースは、木の香りとお花に囲まれた店内にしっくりとそしてホッと温かくなじんでいたのです。
◆Hana CAFEとRoyal Hedgehog
とても豊富なメニューをお持ちのHana CAFEには、普段お使いの食材で作れる、見た目美しくおいしいバリエーション紅茶をご提案してきました。
爽やかで柑橘の香りもオレンジ色もおしゃれな「オレンジティー」や寒さに向かう季節もホッとできる「バナナミルクティー」。
お酒の飲めない方のために、一見カクテルのような紅茶メニューも色々あるので、今後お客さまのニーズに合わせ、少しずつご紹介していけたらと、思っています。
◆これからのHana CAFE
ちょうどオープンから1年余、佐藤さんはこれからどんなお店作りをめざしていらっしゃるのでしょう?
CAFEの部分では、「もっともっとお料理のレパートリーを増やして、とくに夜のお客さまへのサービスを充実させたい」と。ランチの方、お茶をしにいらした方、またゆっくりとワインを傾けながらお食事を楽しむ方、それぞれ受けたいサービスは異なることでしょう。ひとつのお店で異なるコンセプトを目指すのは難しいことかもしれませんが、佐藤さんの柔軟でいてエネルギッシュな行動力をしてみれば、2年後3年後…CAFEの拡がりはとても楽しみです。
また、「Hana」の部分も佐藤さんはもっと拡げるおつもりです。従前の花やハーブ、多肉植物の鉢植えやアレンジに加え、生花の花束・ブーケをもっとお作りになりたいそうです。花束やブーケ…何だか皆を幸せにしてくれそうですね。
おいしくて心にも体にもやさしいお茶やお酒と食事、更にそこにお花が添えられれば、例えひとりの席でも、勿論かけがえのない方々とのテーブルも、より心豊かなものになりますね。Hana CAFEはそのすべてが揃う宝箱のようなお店です。気負わずいつでもひとりでも誰とでも…あなただけの時間という宝物を探しに行きたい、そんなお店です。