■セルベセリア グランビア 港区赤坂
〒107-0052
港区赤坂6-4-15
Tel:03-6277-8621
(地下鉄千代田線 赤坂駅 6番出口 徒歩3分)
11:30〜23:00
日曜祝祭日休


「セルベセリア」はスペイン語で「ビアホール」、「GRAN VIA」は「大通り」の意味。店主の金子さんが、初訪西の際、マドリードの繁華街で、スペインの「食文化」、ことに「BAR(バル)文化」に魅せられたのが、文字通り「グランビア」=大通りだったそうです。
スペインの町には、大小問わず至る所に「BAR」があり、軽い朝食から、ゆったりしたランチはもちろん、夕方から深夜までの「一杯飲み屋」まで、幅広い役割を果たしています。
そんなバルで一番人気のメニューは何と言っても「ハモン セラーノ」…スペインの生ハムです。金子さんはその製法を元に、故郷秋田で生ハム工房を設立。十数年におよぶ試行錯誤の後に、日本の風土に合ったハモン セラーノをついに完成させ、秋田に「グランビア本店」を開きます。
後に、東京へ進出。赤坂にまず「バル グランビア」。そして、至近距離に「セルベセリア グランビア」を開店しました。もちろん看板メニューは手作りのこだわり生ハムにスペインビールや店主セレクトのワインですが、60種類以上のタパス(小皿料理)もあり、おつまみには目移りしてしまいそうです。
また、場所柄、ランチメニューも充実。スペイン料理といえばお馴染みのパエリア(パエジャが現地発音に近いそう)や、評判の自家製ハンバーグ、生ハムのボガティージョ(サンドイッチ)も美味です。
ランチから、カフェタイム、さらに、いわゆるバルタイムへと、ゆったりと途切れなく過ごせるのも、この辺りでは珍しいのではないでしょうか?スペイン バルへのこだわりのひとつなのかもしれませんね。
さて、こちらでは、ドリンクメニューに当社の紅茶をお出しいただいています。ここで特筆すべきは、セイロンティーの新茶を特別にティーバックにして、グランビア用に提供していることです。お料理が主のレストランで、紅茶専門店ではないため、最小限の手間で、しかしながら、充分においしい紅茶をお入れいただくための工夫です。
平日のランチタイム、ビジネスマンの多い土地柄、やはり食後のドリンクは、エスプレッソなどが多いのでしょう?と伺ったところ、意外や意外、男性のお客さまほど、紅茶をご注文されるそうです。きちんとした温度管理で、しっかり蒸らし時間もとって入れてくださる紅茶は、本当においしく、パエジャやピルビル(タパスのひとつ)をいただいたあとの、ガーリックやオイルもすっきり流れるようでした。
日本では残念ながら、2時間のランチタイムも、ランチビールもなかなか望めませんが、エントランスのスペイン国旗、壁面を飾る特注のスペインタイルや、中世イスラムの傘下にあった彼の国の面影を残すランプ、入り口に吊るされたハモン セラーノ…。いながらにして、スペインのグランビアに思いを馳せることができます。
グランビアのスペインワインもオリーブオイルも、もちろん生ハムも、いわゆる品質のよいものは、どれものど越しがよい、ということを実感しました。おいしさ、という感覚は、食品すべてに共通する快感なのですね、きっと。紅茶も例外ではありません…。新鮮で質のよいものは、滑るようにのどを通っていくのです。
グランビアは、現在秋田県大館に生ハムの新工場を建設中。また、各地のブランド豚からのオファーが引きも切らず、金子さんは大好きな本場スペインのバルに行っている暇もないようです。